四葉の日記

カサンドラ症候群の四葉のブログです。

知覧からの手紙

この時期になると必ずあちこちで目にする戦争関連の記事やニュース。毎年目に入ったものは全てしっかり読むようにしている。

私の知らない、別世界に感じる戦争を、しっかり知ること、現実にあったことだと確実に認識すること、それが目的だ。

知らない、詳しくは分からない、そんな自分にに焦りが何故かある。知らないまま、戦争を反対することは浅はかだと感じていた。

毎年、戦争関連の本を読みたいと思っていたのだが、怖くて手が出せなかった。恐ろしさや悲劇に飲み込まれて、メンタルが崩れるのではと心配だった。

感受性が強いらしく、大きな災害や事故のニュースを連日見ていると、うなされたり、不安定になることがこれまで多々あったからだ。

 

今回、戦争関連の記事をネットサーフィンでたくさん読んでいると、知覧特攻隊で命を落とし方とその婚約者の方との本があると知った。

それが「知覧からの手紙」だ。

本の口コミを見ると、とても評判が良く、ラブストーリーであるとのコメントもあり、そうであれば読んでも大丈夫かもしれないと思い、図書館で取り寄せをして読んだ。

とても良かった。ただ、事実とその時の気持ちを書いたシンプルな内容だからこそ、ダイレクトに心に突き刺さる。自ら志願して戦闘機に乗った青年の葛藤が分かる手紙の内容は、人間らしさに溢れており、今と変わらない。だけど、今とは全く違う芯の強さと凛とした生き方が素晴らしいと感じた。

現代の日本は沢山の犠牲の上にあり、沢山の苦しみや悲しみがあったことを、この時期が来るたびに思い知る。

特攻隊の半数近くが鹿児島県の知覧から帰らぬ任務に向かったことを今回、知覧について調べてみて初めて知った。死ぬまでに一度は知覧を訪れてみたい。また、高校の修学旅行で訪れたきりの広島平和記念資料館も、改めてしっかりと見に行きたい。