四葉の日記

カサンドラ症候群の四葉のブログです。

カサンドラが出来る限り苦しまない方法

私にとって、アスペルガーの主人との生活は常に努力の日々だと思っている。

孤独をどう紛らわせて生きて行くかの努力だ。


うちの主人は、アスペルガーと言っても、比較的軽度。心に余裕があれば、定型発達(発達障がいではなく、健常に発達出来た)の人と、あまり変わらなく感じる。あくまで「感じる」であって、変わり者である事は変わらない。

疲れたり、心に余裕が無くなると一気に障がい特性が出てくる。

私はいつも「キャパオーバー」と言っている。主人は主人のキャパシティが決まっていて、それを超えると一気に特性が溢れ出す。

まるで別人になる。

例えると、飼い猫だと思う。飼い猫が間違って家の外に出た途端、野生の本能が出てしまって、目つきが変わる。飼い主にも牙を剥く。まぁ…そうじゃない飼い猫も沢山いるだろうけれど…(笑)

特性が出た主人は目つきが変わる。

鋭くなり、人を寄せ付けない。

私に対して敬語を使い、嫌悪感を露わにしてくる。

これにはかなりのショックを受ける。

そんなに私のことが嫌いなの!?と、悲しくて苦しくて消えたくなる。

まるで記憶喪失になったかのような別人。


そういう時は、大体、主人自ら、黙ってどこかへ出て行く。一人になりたいんだと思う。

基本的に真夜中まで帰らないので、いつ帰って来ているのか私は知らない。

私はショックで眠れなくなるので、薬の力で眠る。


カサンドラは、孤独との戦いだと思う。

自分がどれだけ疲れていても、体調を崩していても、甘えたくても、アスペルガーのパートナーがキャパオーバーになっていてたら、一人で解決しなくてはいけない。

キャパオーバーになるタイミングやその容量は、その時々で違っていて予想は全く出来ない。

もちろん、あまりに溜まってくると「あ…来るな…」という予想は出来る。ただ、突然の場合も多くあるのだ。


数分前まで、穏やかだったのに、突然突き落とされるなんて事は日常茶飯事。

ジェットコースターのような生活だと感じる時もある。


そんな生活の中で、私は、孤独を紛らわせる方法と、主人となんとかやっていく方法を少しずつ、本当に少しずつ、身につけようと努力している。

今のところ心がけている事は…

○好きな事をする

  趣味やゲーム、自分の好きな事を何でも出来るだけ多く探す。

○一人であちこちに出かける

  主人が居なくても楽しめる力をつける。

○別々に過ごす時間を増やす

  距離が近ければ近いほどぶつかってしまう。また、発達障がいの方は人と関わる事だけでもストレスになる。家族でも、夫婦でも、恋人でも、関係性に関わらず、自分以外の人と過ごすのが苦手。でもそれに気付いていない発達障がいの方は多い。知らず知らずにストレスを溜めている。だから、一人の時間をこちらから作ってあげる。そしてその時間を私は私の為に使い、ストレスにしないように心がける。

○シャッターを無理にこじ開けない

  これも私が勝手に名付けているのだがキャパオーバーになった主人はまるでシャッターを閉じるように自分の殻にこもる。私は締め出されたような寂しさに襲われて、昔はそのシャッターをこじ開けようとしていた。それはしてはいけなかった。キャパオーバーなのだからもう対応など出来ないのだ。こじ開けるイコール自殺行為。過激な表現だけれど…。自ら傷つきに行くようなもの。ひどい返り討ちに遭う。そしてお互い傷つく。

○自分の心の状態を把握する

  私自身の心が壊れる前に、対処するためだ。手遅れになると動けなくなってしまうので、これは本当にしっかり把握して判断しなくてはいけない。早め早めに、物理的距離を取る必要がある。私は実家に帰るようにしている。簡単に実家に帰る事が出来ない場合は、避難場所をなんとか考えておいた方が良いと思う。最悪、ホテルへ避難などもありかもしれない。

○話せる人を作っておく

  私は当初、主人がアスペルガーだとは誰にも言えなかった。正しく理解して貰えるかも分からなかったからだ。でも少しずつ、信頼できる人、障がいに理解がある人へ話すようになった。ただ一点気をつけたいのは、カサンドラへの理解がある人はほぼ居ないと考えて良いという点。発達障がいの支援をしている人や専門家以外では、カサンドラ自体を知らないのが当たり前。たとえ知っていても、カサンドラの実情やどんな苦しみがあるかは、カサンドラ症候群になった人にしか分からない。知識のない人に話すのだから、こちらが傷つく事を悪気なく言われることもある。そこを理解した上で話す必要がある。この点で、自助グループに参加する意義がとてもある。

○定期的なストレス発散

  私の場合、ヨガとカラオケだ。ヨガは体にも心にも効く。カラオケは最近やり始めたストレス発散法。一人で行く。

○自分の頑張りを褒める

  一番簡単そうで、一番難しい。日々、アスペルガーのパートナーの対応に神経を使っている。そんな自分を認めたい。頑張っている自分を責めるなんて事はしたくない。本当はパートナーに褒めて貰えると良いのだが、それはなかなか望めないと思うので、自分で褒めよう。

○どちらがストレスか比べる

発達障がいの人と暮らすと、我慢をしなければいけない事もある。それを延々続けているとそのうち潰れてしまう。究極の選択になるのだが…我慢をする方がストレスか、我慢をせずパートナーにぶつけて何か反撃される方がストレスか(反撃がない可能性もある)、それを選ぶ。例えば、反撃されて自身が再起不能になる可能性があるなら、我慢を選択する。反撃にも負けない余裕がある時は我慢はしないを選択する。


長々と思いつくまま書いてしまった。

発達障がいは、その人その人で特性の出方が全く違う。

自分に合った対処法を少しずつ身につけていけたらと思う。