四葉の日記

カサンドラ症候群の四葉のブログです。

主人の就職活動

自助グループで話をしていると、アスペルガーのパートナーあるあるが沢山出て来る。


カサンドラの妻達が最も恐れているのは、


勝手に仕事を辞める。

仕事を転々とする。

だと感じている。


発達障がいの方は、知らず知らずに人間関係のストレスを溜めていくので、突如限界が来て、仕事を辞めてしまうという流れが多いようだ。

それは大抵2〜3年周期が多いように感じる。


かく言う、うちも勝手に仕事を辞められた過去がある。

数年前のゴールデンウィーク前、

私「ゴールデンウィークってカレンダー通り休み?」

主人「あ〜四月末で仕事辞めるからずっと休み」

 人間、びっくりし過ぎると思考が停止する。

私「あ〜…そうなんだ…」

それだけ言った。


その後、半年以上就職活動をする素振りもなく、就職活動をするように促すと寝込んでいた。私が就職支援の仕事に就いていたので、テキストを渡した。就職活動のイロハが全て書かれているテキストだ。

しかし、半年後、何故就職活動をしないのかと問うたところ「こんなテキスト渡されただけで何も分からない!」とキレられた。これまで、支援して来た中で、細かい事が分からない人はいても、何も出来ない人は居なかったので、びっくりした。


今思えば、発達障がいだからだったのだ。

発達障がいの人の就職支援は、しっかりとレールを敷いて、明確にやるべき事の順序を示さなければいけない。

そうしなければ、本人は何をどうしていいか分からず、分からない事に不安になり、更に動けなくなるのだ。

半年以上、主人は何もせずに家にいた。

私は、仕事が特に忙しい時期で、過労で倒れたりしていた。毎日毎日、人の就職支援。いや…私は他人の就職のお手伝いをしている場合じゃないんだ!自宅には無職で何も活動していない人間がいるんだ!と、毎日が本当に苦しかった。仕事中は嫌なことを忘れられるどころか、その現実を突きつけられる毎日だった。

あの頃、発達障がいだと知っていれば、あんなに長く苦しまなかっただろうなぁと思う。


結局、私が業を煮やし、履歴書やキャリアシートを当時の同僚のプロに添削を依頼した。そして求人をいくつかピックアップし、主人にプレゼンをし、求人票を渡し、

「仕事をしていない人と結婚生活を継続は出来ません。実家に帰ります。」と家を出た。

数日後、私が仕事中に携帯に電話をして来て「いまA社の面接受けて来ました。たぶん感触的に、今日明日には結果連絡が来て採用になると思う。すぐにでも来て欲しいという感じだった。他にB社も受けているが、結果はまだ。C社はまだこれから面接。どうしよう?」

と。

レールを敷けば、この通り、即行動に移せたのだ。


もちろん、全ての発達障がいの方が仕事が続かないという訳ではない。

例えば、研究職や自営業に就けば、障がい特性が活かせる上にストレスは少なく、何の問題もなく仕事に打ち込める。

また、ちょうど本人のリズムと合う職場、人間関係にはまれば、長く勤められる。

そうでなくても、ストレスコントロールさえうまく行えば、問題なく続けられる。しかし、これには支援機関や良き理解者が近くにいる事が必要になるかもしれない。


主人は今の仕事が、そろそろ三年目になる。

ストレスを溜めに溜めており、夜にうなされるレベルまで来てしまっている。いつ仕事を辞めてしまうか戦々恐々としている。

結局転職をしたとしても、そこでも数年でストレスの限界を迎え、同じ事の繰り返しになるのだ。

それを解決するには、本人がストレスを何とかしたいと切に願い、支援機関の利用やカウンセリングを受けたいと思うことから始まる。周りが無理に勧めても、効果は出ない。

ストレスコーチングやアサーションを学び、ソーシャルスキルレーニングを受けて、社会の中での立ち回り方や、自分のコントロールを行えるようにしなければならない。