生きる覚悟と死ぬ覚悟
4年ほど前、鍼灸師の他に、カウンセラーもやっている…という人に、
「生きる覚悟も死ぬ覚悟も出来てない。
そんな生き方良くない。」
と言われた。
自分でも気付いていなかった自分を教えられた感じだった。
自分では、辛さや苦しさが突き抜けて、ハイに入ったのかなぁと思っていた。
こうして人は大人になるのかなぁとも思っていた。
まぁ、ある意味、ハイと言っても良いのかもしれない。
「神様はその人が乗り越えられる試練しか与えない」みたいな綺麗な言葉があるけれど、そんなのおかしいと思っている。ではなぜ自殺者が後を立たない?
世の中には、残念ながら、不公平しか存在しないのだ。
なんとなく生きてなんとなく幸せになって行く、そんな人も居れば、苦労に苦労を重ねても、報われない人も居る。
私は後者だと思っている。
これだけやっても、報われないのは、前世によっぽどの大罪を犯した以外、考えられないと真剣に考えている。
なぜ、こんな事を急に言い出したのかと言うと、昨年のブログで、主人が関東に単身赴任になり一人暮らしになったと書いたが…まさかの、急転直下、たったの5ヶ月で戻ってきてしまったのだ。
ゴールデンウィークに引っ越しをした。
一度、一人暮らしという楽な生活を満喫してしまった私には、再びジェットコースターのような生活は、かなり堪える。
いまは、ただ、淡々と生きる。
それだけだ。
感情のスイッチをオフにして、生きる。
スイッチをオンにすると、悲しい辛いが溢れ出してしまう。
きっといまも、私には、生きる覚悟も死ぬ覚悟も、両方とも出来ていないのだ。
「がんになって良かった」と言いたい
の著者、京大大学院工学研究科修士1回生の山口雄也さんが亡くなられた。一報を聞いた時。身体中が震えた。
私は、こんな覚悟のない自分を恥じる。あなたの強さ、尊敬しています。あなたはきっと、もがきながらも、生きる覚悟も死ぬ覚悟も、両方していたのではないだろうか。懸命に生きる為に。
心から、ご冥福をお祈りします。