同期のサクラ
いま放送中のドラマだ。
体調不良でリアルタイムでは見ておらず、時間がある時にまとめて最近見ている。
初回〜2回目位までは見ているとなんだかなぁ…と思っていた。ただ主人公の祖父の言葉が心に響いた為、続けて見ていた。
なぜ、なんだかなぁ…と思ったかと言うと、主人公が発達障がいの特性をたくさん持っているからだ。
毎日主人の対応に疲れているのだろう。見ていると疲れてしまったのだ。
しかし、3回目を過ぎると、このドラマには発達障がいの方に対してどう接するべきかのヒントがあると感じた。
例えば、主人公は人事部所属で、上司からストレスチェックの未実施者に実施を促すように指示される。
「ストレスチェック?なぜ必要なのでしょうか?」と疑問を口にする。
それに対して上司は
「人知れず一人で悩んでいる社員の健康の為に、気持ちよく働けるようにだ」と説明すると、主人公は納得してすぐに仕事に取り掛かる。
納得をすれば、すぐに仕事に取り掛かる。
ただ、指示されたからやる!という事にはなれない。自分が納得しなければ、出来ない。
そんな主人公に対して、上司は説明をする。
発達障がいの方を雇用する企業の担当者には大きなヒントになる。
ドラマでは、サラッとした説明のみで主人公は納得してくれる為、具体的には参考にはならないかもしれないが、ヒントである事は間違いない。
「文句を言わずにやれ」
「面倒臭い」
「我慢しろ」
「指示に従えばいいんだ」
そんな風に片付けてしまえば、早いかもしれない。しかし、それを続けていたら、遅かれ早かれ、発達障がいの方はストレスを溜めに溜めて、メルトダウンを起こす。
メルトダウンとは、発達障がいの人のパニック症状のようなものだ。
強いストレスにさらされてに、対処しきれなくなることが原因で起こる事だ。
例えば、
攻撃的になる
ひどい言葉を言いつらねる
ネガティブになりひきこもる
暴力をふるう
過呼吸をおこす
泣き出す
ちなみに、うちの主人の場合は…
敵意をむき出しにして、別人のような口調と表情となり、意固地になる。また、ひとしきり攻撃をしたら、自分の殻にひきこもる。
メルトダウンを一度起こすと、うつ状態になり、回復までに時間がかかる事が多い。
発達障がいの方は、常に、定型発達の当たり前を突きつけられて、ストレスフルだ。
どんな人でも、自分を否定されて続けたり、自分らしさを出す事を禁じられ続けたら、精神が破綻してしまう。
同期のサクラにて、主人公は、
理解してくれる仲間
常に言葉で救ってくれる祖父
納得出来ない事を説明してくれる上司
恵まれた人間関係のお陰で、今のところメルトダウンを起こさずに済んでいる。
どこかに救いがあれば、発達障がいの方は、「生きづらさ」を少なく過ごせるのだ。
それは些細な事でも構わない。
サラッと説明するだけで納得出来る事もある。
発達障がいの方が身近にいる人にとって、このドラマは、ヒントがたくさんあると思う。